iwaihifuka

045-984-4747

正しく知ろう!~お悩み解決アドバイス~

 
 かゆかった皮疹が治った後、その部分がしばらく茶色になっていたことはありませんか?
多くの人が経験したことのある現象だと思いますが、それは皮膚に炎症が起きた後に生じる色素沈着で、皮膚科の用語で『炎症後色素沈着』 と呼びます。つまり、皮膚炎が起きて、それが治癒すると茶色い一時的なシミになります。別の考え方をすれば、シミは治った証拠というわけです。通常は、この色素沈着はゆっくりと消えていくので心配ありません。
 しかし、この色素沈着について「ステロイドを塗ると茶色のシミになる!」という、誤った解釈をされている方が多くいらっしゃいます。正しくは、ステロイドを塗ったからではなく、治ったから茶色になったということであり、ステロイドを塗らずに治った場合でも炎症後色素沈着は生じるのです。インターネットや知人から聞いた誤った情報をもとに、ステロイドを外用するとシミになるから、なるべくステロイドを塗りたくないと考えてしまう患者さんに多く出会います。そのような患者さんは、まだ完全に治癒していない皮疹が残っていても、ステロイド外用を早めに中止したいと思って治療を中断してしまうため、湿疹が長期化してしまいがちです。軽快と悪化を繰り返しながら、治りきっていない部分に炎症後色素沈着が繰り返し生じるため、茶色が重なってしまい濃くなっていきます。濃くなってしまうと、消えるまで時間がかかってしまったり、最終的に消えなくなってしまうのです。
 つまり、炎症後色素沈着を残さない為には、皮膚科専門医を受診して、適切な治療を適切な期間行うことが大切なのです。

診療日カレンダー

※受付は診療時間の30分前です。
金曜日は副院長の診療がお休みです。


笑顔のドクター